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北上しながら譲っていただける古民家を見つけます。

探す
葉2

中部地方から北上するように古民家を見てきました。幸い古民家の保存と移築物件を掲載している組織があることを知って入会しました。そのJIMRAでコーディネータさんの存在をしり一緒に見て回りました。そこで出会ったのが岩手県藤沢町の大きいな古民家でした。中を見させて頂くとビックリ。巨大な梁と大黒柱が。

DISCOVER

解体

解体への道は静かに始まります。

古民家は百数十年の歴史を生きてきたご先祖様の気持ちと同居しています。​ですから、もったいない、ありがたき古材として感謝の気持ちです。解体前のお家の全景と内部です。少しずつ板や壁を剥がして行きました。この古民家の長さ幅は全く同じに柱と梁は考えています。ちょっと我慢してねという気持ちでした。

START

現場での計測をまず先に。

家を解体する前に手作業で木の長さや大きさをノートに書き写しながら全体の図面を作ります。分解前の図面はくみ上げるための図面と同じ。​これは手で一つずつ部材を測り、縦を「いろはに〜」横を「一二三四〜」と言う様に、後で組み立て安い様に木片にナンバリングしたものを現場の柱と梁に打ち込みます。そして東京でJIA理事で神奈川大学建築学部の建築家ではなく別途もう一人のJIAの古民家に比較的に詳しい建築家が現場計測を新たな移築再生のプランを起こしやすい様にします。
計測

MEASURE

解く

いよいよバラバラになります。

気仙大工は家を解体するときは「ほどく」と言うそうです。​どこか優しくいたわる気持ちが込められています。そして私のご先祖様は釘を使わずに家を建てたのです。ですから​大切な木材は捨てずに再び利用されて行ったのですね。そしてナンバーがつけられ丁寧に分解します。​そしてまた組み直され花開く日をを待つのです。たくさんの気仙大工の技が刻まれた古木はひとときの休息をしていただきます。その間に計測図面で​どう建築家はもとの気仙大工の家を創る行為から移築設計するかを考えています。

DISMANTLE

本設計

ARCHITECTURE

ここで 新たな住まいの設計をします。

先の移築前の計測図を元に、スタジオアルテックが設計図を起こします。建築設計事務所の設計図を引く前の話ですが本来の家にあった柱や梁はできるだけそのままでという​事。また現行の建築基準に当てはめて設計。ここは国立公園の箱根です。東京の建築事務所の当時のアシスタントから聞いた話では、国立公園なので図面について環境庁との意思疎通が非常に大変だったということでした。

搬送

A地点からB地点まで運びます。

建築図面を引きます。そしたらいよいよ移動です。私供の会社の人間に運ぶのを手伝ってもらいました。岩手県 藤沢にあったものを神奈川県 箱根に運びます。片道550kmもあり梁が長いので新幹線を運ぶようなトレラーで丁寧に運びます

MOVE

建築
出雲大社の巨大な柱

箱根で気仙が再び建つ。(竣工の2004年)

運び込まれた古材は一つ一つ今度は丁寧に再び組み込まれます。古民家移築再生です。家が建つ地面は全てコンクリート地。それは箱根の土地に対する心構え。するとまた岩手の藤沢街にあった威厳ある形を取り戻し始めました。今度は斜面にコンクリートで対応するので、裾をカットの様子。あとは別の大工さんが気仙大工先輩の声を聴きながら大切に強固に組み上げて行きました。国立公園建築法とのやり取りは大変でした。​また現行建築基準に当てはめて設計図とできた家の審査で小田原土木の許可をもらいました。箱根に気仙の家が建ちました。

CONSTRUCTION

構造 木造と鉄筋コンクート造  規模 地下1​地上2階 延床面積 278平米

​建築事務所:JIA 理事。神奈川大学建築学部教授 設計事務所スタジオアルテック 室伏次郎
建築補助:吉田晃建築研究所 工務店:小川工務店

直す

EXHIBITION 

CORRECT 

2016年および2017年に建築家と建築補助ならびに工務店を交え第二期工事をしました。

気仙古民家を二期工事終了後の2019年にグッドデザイン賞に出す。

2020年グッドデザイン賞応募で2019年に出品。グッドデザイン賞は昭和に創立された日本で唯一の総合的なデザイン評議・推奨の仕組みです。やっと築後の15年の2019年の夏、建て主が賞の全体コンセプトを考え、建築家の資金でコロナの前に出しました。

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